平成28年度神奈川県地盤工学セミナー開催報告

地盤工学会関東支部 神奈川県グループ
幹事 田中 洋輔 

 平成28年11月14日(月)に、平成28年度神奈川県地盤工学セミナーが関東学院大学関内メディアセンターで開催されました。神奈川県地盤工学セミナーは、神奈川県グループが主催する恒例行事であり、毎年多くの地盤工学に関わる技術者、研究者にご参加いただいています。今年も50名近くの方が来場されました。セミナー会場も関内駅、馬車道駅から徒歩でアクセス可能な場所となっております。講演テーマは、地盤工学会、土木学会で受賞された最先端の研究テーマや最前線の土木プロジェクトから選定され、今回も例年と同様、3名の講師の方をお招きし、地盤工学の最先端トピックについてご講演頂いきました。
 今回のセミナーの内容は、地盤の内部をX線CTスキャン、屈折率整合法を用いた地盤の可視化技術(港空研、高野様)、昨年発生した鬼怒川堤防決壊の2週間の短期間での復旧工事の概要(大成建設、八浪様)、補強土構造物に対する性能設計の導入に向けた取り組み(防衛大、宮田様)でした。講演者の皆様は、50分の短い講演時間の中で、地盤工学の最先端トピックについて、熱心にご講演され、参加者にとって有益なセミナーとなりました。
 また、セミナー恒例の学生ポスターセッションも開催されました。研究活動の忙しい中、神奈川県内の大学からご参加いただきました。関東学院大学、神奈川大学、東海大学からから8名の学生にご参加いただき、30分間の短い時間の中で、各自の最新の研究について説明し、セミナー参加者との質疑応答を通じて交流を深めました。また、セミナー参加者による投票が行われ、セミナーの閉会の挨拶時に、優秀発表者に対する表彰も行われました。
 神奈川県地盤工学セミナーの起源は、横浜国立大学主催で開催されていたセミナーで、毎年の地盤工学の最新トピックを講演者に発信していただくセミナーでした。これを神奈川県グループがバックアップし、より多くの会員へ発信できるように発展させました。今回のセミナーも数多くの方にご参加いただき、大変盛況なセミナーとなりました。神奈川県グループでは、来年度もセミナーの開催を予定しています。来年度も地盤工学に関わる技術者、研究者に有益なセミナーになるように努めたいと思います。

写真-1 防衛大学校 宮田教授のご講演

写真-2 学生ポスターセッションの様子