関東支部研究委員会の委員公募のお知らせ
「土構造物の要求性能の実現を目指した盛土締固め管理の合理化に関する研究委員会 」

 関東支部研究委員会グループ

 関東支部では,以下の研究委員会を,平成29年度から活動期間3年間の予定で新規に設立します。本研究委員会の設立にあたり,以下の要領で委員を公募します。奮ってのご応募をお待ちしています。なお,定員を超えた場合には,産官学のバランスを考慮して選定させていただくことがありますので,あらかじめご了承下さい。

土構造物の要求性能の実現を目指した盛土締固め管理の合理化に関する研究委員会
  ≪1.設立の背景と趣意≫
 現状でも「土の締固め管理」~「設計で設定する土構造物の要求性能」の関係が明確ではない場合が多いようである。維持管理が容易でレベル2設計地震動や豪雨・洪水に対して安定な土構造物の構築という社会的要求に応えるためには,盛土の締固め管理法を合理化してより良い締固めを効率的に行い,それが設計に反映される必要がある。近年では,適切な締固め目標を設定するとともに,盛土材,乾燥密度と含水比の管理に加えて現場締固めエネルギーと飽和度を管理することが有効であることが明らかになりつつある。本委員会では産学官の技術者・研究者が連携し,効果的な締固め管理法を実現するにあたって解決すべき具体的な課題を抽出・検討し対応策を議論することによって,広く実務に役立つ知見を収集・整理・総合化することを目的としている。
  ≪2.委員会の活動内容≫

 上記の背景と趣旨に沿って,土の締固めのメカニズム,土構造物の設計に関連した土の工学的性質の理解の促進,現場施工法と現場計測・締固め管理の技術革新に関する知見を集積し整理・検討する。本委員会の活動内容として,以下のテーマを検討する:
1) 締固め土の工学的性質(強度・剛性,透水性等),それらと締固め状態(土質,乾燥密度/締固め度,締固め時/室内試験時の含水比/飽和度/空気間隙率等)との関係
2) 現場締固め状態との関連における,室内締固め試験での試験試料と締固めエネルギーレベルの選択,粒子破砕への対処や礫率補正などの諸課題
3) 締固め状態の関係における,盛土材の土質・含水比の設定・管理,およびまき出し厚・締固め機械・通過回数などの現場締固めエネルギーに関連した要因の設定・管理での諸課題
4)盛土の締固めのメカニズム(効率,水平・深度方向のエネルギー分散,過転圧等)の理解
5)設計との関連での,締固め土の乾燥密度・含水比/飽和度/空気間隙率の目標値の設定法
6)締固め土の粒度,乾燥密度・含水比/飽和度/空気間隙率,各種ばね係数・剛性等の管理パラメータの選択と測定法(時期,頻度等),設計・室内締固め試験の結果との関連における測定値の評価と締固め法へのフィードバック,測定値の平面・深度方向での変化・ばらつきと管理境界値による対処など現場管理での諸課題。現場締固め試験の方法と結果の評価における諸課題
7)セメント混合等で改良した土の締固め法の合理化
8)その他,委員の提案に基づくテーマ
 これらを総合化し,土構造物の要求性能を実現する効率的で締固め管理法に関する知見を得る。各委員には,それぞれの経験とそれに基づいた意見を提供して頂くことを期待します。
委員会の成果に基づき,報告書の作成・出版とシンポジウム・講習会の開催を予定している。

 --H29年度事業計画--
 【上期予定】
 ・1回,委員会を開催
 ・研究課題の選定,活動方針の確認,外部資金獲得の検討
 【下期予定】
 ・4回程度,委員会を開催
 ・研究課題の検討,活動内容の継続方針の検討

  ≪3.委員会の構成≫
  委員長: 龍岡 文夫 (東京大学名誉教授・東京理科大学嘱託教授)
  幹事長: 平川 大貴 (中央大学准教授)
  ≪4.研究期間≫
  平成29年7月~平成32年3月。委員会は年5~6回の開催を予定。
  平成29年度第1回委員会は9月1日(金)に開催する予定。
 【応募要領】

 本委員会においては,交通費は自己負担でお願いします。また,上記の通り,委員会終了時には報告書の作成・出版を行うとともに,シンポジウム・講習会の開催を予定しています。
本活動への参画をご希望される方は,以下の項目をご記入の上,E-メールで下記の応募先までご連絡をお願いします。
・記入項目:氏名,所属,所属先住所,電話,Fax,E-mail,簡単な自己紹介文
・当委員会にて取り組みたい事項:上記の1)~7)からお選び下さい(複数選択可)。上記8)に関してご意見がある場合はお示し下さい。
・応募締め切り:平成29年8月25日(金)
・応募先:公益社団法人地盤工学会関東支部事務局 青木(E-mail : jgskantou@jiban.or.jp)